2024年12月23日、多くのSNSユーザーから、ヤマト運輸を名乗る者より配送先住所の修正を求める内容のメールが届いたとの報告がありました。
このメールには送り状番号が記されており、ヤマトの公式の検索サービスでその番号が確認できるため、本物かもしれないと思われるかもしれません。
しかし、本当にそうでしょうか?
この記事では、このメールが詐欺である可能性について検証しました。
同じようなメールが届いた方は、ぜひ最後までこの記事をお読みください。
ヤマト運輸を名乗るメールについての報告
2024年12月23日に報告されたヤマト運輸からのメールは、以下のような内容となっています。
- ヤマト運輸を名乗っている
- 配送先住所に誤りがあり、荷物が配達できなかった
- 送り状番号「5491-8188-7203」の記載
- 荷物を配達するためにQRコードをスキャンするよう指示
このメールはGmailの迷惑メールフィルターを通過し、送り状番号も公式サイトで確認できるため、一見すると信頼できるように見えます。
しかし、このメールが個人情報を盗み出す目的のフィッシング詐欺である可能性があります。特に記事で触れたQRコードやリンクを使用して個人情報を収集する行為は、フィッシング詐欺によく利用される手口です。
続けて詳しい調査を行い、このメールが実際に詐欺かどうかを確認します。
送り状番号による調査結果
SNSで共有されたメールに書かれている送り状番号を検証した結果、以下の番号が複数のユーザーから確認されました。
送り状番号:5491-8188-7203
この送り状番号を宅配業者の公式追跡システムで調べたところ、11月26日時点では「再配達待ち」と表示され、実際に使用されている番号であることがわかりました。
ですがSNSで共有されているメールの内容には、同じ送り状番号が複数のユーザーに使われていることが確認されています。通常、各荷物には固有の送り状番号が割り当てられるため、同じ送り状番号が複数回使用されることはあり得ません。
さらに、ヤマト運輸へ直接この送り状番号を問い合わせたユーザーには、この送り状番号が迷惑メールで使用されているものだと、ヤマト運輸からの回答があったとのことです。
これらの情報から結論付けると、ヤマト運輸からの配送先住所の修正を求めるメールは詐欺メールである可能性が限りなく高いと言うことです。
関連性のないドメインのQRコードの調査結果
さらにSNSに公開されたヤマト運輸を名乗るメールのQRコードをスキャンすると、ヤマト運輸とは無関係のドメインを使用したページに誘導されました。このリンク先は個人情報を入力するページなのですが、ヤマト運輸のような大手の宅配業者が、公式ではないドメインを使用することは非常に珍しいです。
このことからも、ヤマト運輸を名乗るメールに掲載されたQRコードは、個人情報を搾取するためのフィッシング詐欺だと推測されます。
まとめ
今回はヤマト運輸から配送先住所の修正を求めるメールについて、詐欺かどうかを検証しました。
これまでの調査結果から、このメールは広範囲に配布されている詐欺メールである可能性が極めて高いと結論付けられます。メール内のQRコードをスキャンすると、個人情報が不正に取得されるリスクがあります。このようなメールを受け取った場合は、QRコードをスキャンせずに削除することをお勧めします。
さらに、宅配業者の公式ウェブサイトには詐欺メールに関する注意喚起が掲載されていますので、不安な場合はそちらを参照することが賢明です。