梅雨の季節には、室内で洗濯乾燥機の利用が増えますね。
洗濯乾燥機を使うことで、部屋干しの際に気になる嫌な匂いを避け、タオルをふわふわに仕上げることができます。
さらに、天候に左右されることなく洗濯が可能となり、日々の生活がぐっと楽になります。
しかし、電気代の上昇が進む中で、洗濯乾燥機を使う際のコストも増えてきています。
2022年7月22日に公表された全国家庭電気製品公正取引協議会の新たな電力料金は、税込で27円/kWhから31円/kWhに上がりました。
洗濯と乾燥を組み合わせると、平均で一回あたり21円から70円の電力費用がかかります。
この料金の差は、洗濯乾燥機のタイプによって異なるためです。
それでは、どの洗濯乾燥機がコストパフォーマンスに優れているのかを詳しく見ていきましょう。
洗濯乾燥機の月間電力消費コストはどのくらい？
日常的に使用される洗濯乾燥機の電力消費は、気になるポイントです。
ここでは、一般的な家庭での洗濯乾燥機の平均的な電力消費コストを見ていきます。
通常、洗濯と乾燥を合わせた場合、一回あたり約21円から70円のコストがかかります。
毎日の使用が一般的な家庭では、月に約6,000円から21,000円の電力代がかかることになります。
この大きなコストの差は、洗濯乾燥機の種類や採用している乾燥技術によるものです。
洗濯乾燥機には、主に縦型とドラム式の２種類があり、乾燥技術にはヒーター式とヒートポンプ式が存在します。
それぞれの組み合わせにより、電力消費が大きく異なります。
これから、各種洗濯乾燥機と乾燥技術について詳しく解説し、電気代を節約するための情報を提供します。
洗濯乾燥機のタイプ別電気代比較
洗濯乾燥機には、縦型とドラム式の２つの主要モデルがあり、それぞれヒーター式とヒートポンプ式の乾燥方式が用意されています。ここでは、これらのタイプと乾燥方法を比較してみましょう。
縦型とドラム式洗濯乾燥機の特徴とコスト比較
縦型洗濯乾燥機は、洗濯物を上から投入し、水と洗剤の流れを利用して衣類を洗浄します。この方式は衣類が互いにこすり合うため、汚れがしっかり落ちますが、乾燥時には衣類が重なりやすく、乾燥効率が下がることがあります。
一方、ドラム式洗濯乾燥機では、衣類がドラム内で回転しながら洗われ、均等に広がるので、より効率的に乾燥できます。このため、縦型と比べて乾燥に必要な電気代が少なくて済むことが多いです。また、ドラム式は洗浄に必要な水の量も少なく、水道代の節約にも繋がります。
最新の洗濯乾燥機では、縦型でもドラム式でも洗浄力にはほとんど差がないとされています。乾燥効率とコストを考慮すると、特に乾燥機能を頻繁に利用する家庭ではドラム式がおすすめです。
ヒーター式とヒートポンプ式の乾燥機比較
ドラム式洗濯乾燥機には、ヒーター式とヒートポンプ式の二つの主要な乾燥方法が存在します。
ヒーター式の乾燥方法は長年にわたって多くの洗濯機で採用されており、内蔵ヒーターを使用して高温で洗濯物を乾燥させます。この方法は洗濯物を迅速に乾燥できる反面、高温処理により衣類が縮むリスクがあります。特に縦型洗濯乾燥機でこの方式がよく用いられます。
一方で、ヒートポンプ式乾燥は新しい技術で、周囲の空気から熱を取り込んで洗濯物を低温で乾燥させることができます。この方法では、約60～65℃の温度で乾燥を行うため、衣類の縮みが少なく、エネルギー効率が高いです。その結果、電気代の削減にも寄与し、環境にも優しいと評価されています。
さらに、ヒーター式では乾燥の際に冷却水が必要な場合がありますが、ヒートポンプ式ではその必要がありません。これにより水道代の節約にも繋がり、運用コストを抑える上で全体的に効率的です。長期的に見ても経済的にメリットが大きいです。
洗濯乾燥機のタイプごとの電気代比較
縦型洗濯乾燥機（ヒーター式）、ドラム式洗濯乾燥機（ヒーター式）、ドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式）の3タイプについて、洗濯のみと乾燥のみの操作時の電力消費量とそのコストを比較しました。
電気代の計算方法は、1時間あたりの消費電力（W）を1000で割り、電気料金単価（円/kWh）を乗じます。
使用する電気料金単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が推奨する税込み31円/kWhを基準にしていますが、実際の単価は地域や契約プランにより異なることがあります。
下記の表で、それぞれの洗濯機タイプの1時間当たりの消費電力と電力代をご確認いただけます。
| 洗濯機タイプ | 洗濯のみの消費電力 | 洗濯のみの電力代 | 乾燥のみの消費電力 | 乾燥のみの電力代 |
|---|---|---|---|---|
| 縦型洗濯乾燥機（ヒーター式） | 495W | 15.3円 | 1220W | 37.8円 |
| ドラム式洗濯乾燥機（ヒーター式） | 185W | 5.7円 | 1135W | 35.2円 |
| ドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式） | 195W | 6.0円 | 1050W | 32.6円 |
このデータから明らかなように、洗濯と乾燥の両方を行う際、ドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式）が最も電気代を抑えることができます。初期投資はやや高めですが、毎日の使用における運用コストを考慮すれば、長期的に見てヒートポンプ式の方が経済的と言えるでしょう。日常的な使用を考えれば、このタイプへの投資を検討する価値は十分にあります。
洗濯乾燥機を使って電気代を節約する方法
洗濯乾燥機には縦型とドラム式の二つの主要なタイプがあり、乾燥方法としてはヒーター式とヒートポンプ式が一般的です。特にヒートポンプ式は、その省エネ性から電気代を節約できるとされています。それでは、洗濯乾燥機を使用する際に電気代をどのように節約できるのでしょうか？以下に効果的な節電方法を5つ紹介します。
乾燥する衣類の量を適切に管理する
洗濯乾燥機を使用する際は、一度に乾燥させる衣類の量を適切に調整することが重要です。多くの衣類を一度に乾燥させると、必要な時間が長くなり、それだけで電気代が高くなってしまいます。また、衣類が生乾きになったり、シワが多くなる原因にもなります。適量を守ることが節電につながります。
脱水を十分に行う
乾燥前の脱水は非常に重要です。衣類が十分に脱水されていないと、乾燥機が余計な時間をかけて作動し、多くの電力を消費してしまいます。適切な脱水によって、乾燥時間および電力消費を減らすことが可能です。ただし、脱水を過剰に行うと衣類が傷むこともあるので注意が必要です。
洗濯乾燥機の使用時間帯を選ぶ
多くの電力会社では、夜間に電気料金が割安になるプランを提供しています。特にオール電化の住宅では、夜間に電力を使用することでコストを削減できます。洗濯乾燥機を夜間に利用することで電気代を節約できるため、夜間にタイマーを設定して使用するのがおすすめです。ただし、夜間に稼働させる際は、洗濯機の音が周囲に迷惑をかけないよう配慮することが必要です。
これらの節電テクニックを活用し、洗濯乾燥機の電気代を賢く節約しましょう。効率的な使用が、長期的には大きなコスト削減に繋がります。
フィルターの定期的な清掃
洗濯乾燥機の性能を最適に保つためには、フィルターの定期的な清掃が重要です。フィルターに蓄積したほこりは、機械の性能を低下させ、それが電気代の増加に繋がります。通常、フィルターの清掃は2週間に1回が推奨されており、この簡単なメンテナンスが長期的な節電につながります。
電力料金プランの見直し
現在、多種多様な電力会社から様々な契約プランが提供されています。自身の生活スタイルや電気の使用パターンに合ったプランを選ぶことで、電気代を大幅に節約することが可能です。特に、夜間に電気代が割安になるプランは、日中外出することが多く、夜間に家事を行う人に適しています。電力プランの比較やシミュレーションは、現在多くのウェブサイトで手軽にできますので、自家の使用状況に最適なプランを見つけましょう。
まとめ
- 洗濯乾燥機の電気代は使用パターンに応じて1回あたり21円から70円、月間で約6,000円から21,000円となります。
- 洗濯乾燥機には縦型とドラム式、ヒーター式とヒートポンプ式があり、特にヒートポンプ式は電気代を抑えるのに効果的です。
- 節電の方法としては、衣類の量や脱水時間の調整、フィルターの清掃、使用時間帯の選定、料金プランの見直しなどが挙げられます。
この調査をもとに、洗濯乾燥機の運用コストを効率的に抑える方法を実践し、日々の生活に取り入れることで、家計に優しい家事運営を目指してください。
